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建築のコーナー

質問のコーナー
Vol.1 − 6  2001/7/18
湿気について(その6)

 住宅の湿気について悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
 木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造と構造の種類に関わらず、室内環境を左右したり、いろいろな問題を発生させるのが湿気であるといっても過言ではないと思います。

5.建物と湿気(考えられる対処はすべてしたが・・・Sさん)

 築25年くらいの一軒家です。会社の社宅なのですが、住んでから半年経たないのにやたらと補修の繰り返しです。あまりにも湿気の多さにも驚いています。 会社としては標準的だとされていますが、改善もしくはマンションへの引越しを考えています。本当にこの家が何も問題が無ければ、このまま入居していたい のですが少しでも専門の方に判断をお願いしたいと思いお話をさせていただきます。 1階8畳、6畳の和室、フローリングのリビングとキッチン、2階6畳和室、8畳洋室です。 1階の8畳間は以前に畳が沈むので業者に見てもらったところ、白蟻にやられて木がすかすかの状態でした。床下全体の白蟻駆除を行うと言われたのですが子供が小さく薬品の人体への影響などが心配です。 一番気になるのは湿気です。北側にある6畳の和室では締め切った状態で24時間毎日除湿機を運転しています。 洗濯物も干していないのに毎日満水で自動停止しています。ちなみに除湿機は家庭用除湿機8〜10リットル/1日の大型です。廊下は常にかび臭く、台所は北側のせいもあるかとは思いますが、シンク下の引き出し等に入れているかご製の蒸し器や、鍋蓋等がすぐにカビがつきます。 湿気によるタンス、ピアノ、着物等への被害、カビが多いので人体への被害等が心配です。 古い建物ですが、リフォームはされておりキッチン、トイレ、浴室、洗面台、フローリングはすべて新しいものになってます。ただ、 フローリングの床板や、浴室のタイルを古いものの上にそのまま新しいものを付けていると近所の同じ社宅に以前から住んである方から聞いています。 南側にある8畳間の和室押入れも、布団を入れているからか、側面の壁になる板が結露の為か分からないですが水が流れ落ちるように濡れた後があり触ると湿っています。 下駄箱も一日中開けっ放しにしておかないと革靴などがすぐにカビがつきます。古いというだけでなく補修の仕方や改善の仕方によってはもう少し住み良くなるのではと思うのですがどうでしょうか。 クレームをつけると補修はすぐにしてくれるのですが、全体的なこの湿気対策などはどのように話してよいのか分からず、もしくはしょうがない範囲なのか判断がつきません。生活するのに影響は無いといえるのでしょうか。 東側、西側の家の側面部分の地面もあまり幅に余裕がないせいかいつも湿っており、アメーバーが生息してるようです。
1 熱帯魚、水槽なども何も置いていません。
2 お風呂場は真冬の凍結の恐れがあるときは、残り湯を翌日まで蓋をした状態で置いていました。4月以降は毎日夜の入浴後には全部抜いてしまい、窓を一日中開けたままにしています。
3 台所の換気扇は炊事中はもちろん日中はほとんど回していることが多いです。 4 この家が建てられる前、一帯が住宅地になる前なのでかなり昔ですがもともとは山だったと聞いています。隣接した裏の家は一段高くなっており、2メートルちょっとの壁になっています。ちょうど台所のある側で、家と壁までの間が1メートル程度しかないのと北側になるので地面はいつも湿ってる状態です。
5 近くには川、池、田んぼなど水気のあるところはないかと思います。
台所のシンク下には給湯機が後付けで設置されており、いつもその熱でシンク下の物入れは熱がこもった状態になっています。こういったのもカビ等の原因になっているのではないかと思いますがどうでしょうか


Sさんのケースでは、地盤が高いところからの雨水又は地下水脈の絞り水によっていつも湿気た状態になっている事が一番疑わしい原因だと思います。 建物の床下がしみ出た水で水分を多く含んだ状態でいるとすれば、床下から絶えず大量の水蒸気が蒸発して、家の中に充満した状態となってしまうわけです。     もしそうであるなら、地盤が高い方の境界線近くに巾45CMぐらい、深さは掘った状態がじゅくじゅくとして水分が多いあたりまで掘って、砂を10CMぐらい敷き詰め、その上に透水管(プラスチックでできた直径75M/M〜100M/Mぐらいの蛇腹状になったパイプで、穴があいていたり、 布状のものがメッシュ状になっていたりして、まわりの水が管の中へ流れるようになったもの)を水勾配(1/100)を取りながら埋めてまわりを砕石で埋め戻します。 当然、透水管の一番水下はU字溝なり、水路なりに流れるようにします。こうすることにより高い隣地から浸みだしてくる水をパイプで集め流せますので、敷地はあまり水を吸うことはありません。 単純に溝を掘っても雨が降ったときの表面水しか集められません。敷地の中を浸みながら通っていく水を遮断してしまおうというわけです。勾配がある斜面上の敷地や、崖に隣接する場合に良く用います。   多少面倒になりますが、畳部分を上げて、荒床の板をはずし、床下の土の上にビニールを敷き込み、コンクリートを厚さ5CMぐらい打って押さえますとかなり効果があります。 コンクリートでなくても砂か、砕石でも押さえは十分です。ビニールがめくれないようにするためですから。ただし、シロアリ被害が過去にあったそうですが、シロアリに対してはコンクリートが一番です。 畳の部屋は比較的簡単に、床が上がるのですが、問題は洋室や廊下のフローリング部分です。これはかがみながら前述の工事をしなければなりません。 床をはがしてから工事となると、比較的大工事になります。

(上の左写真の黒いホース状のパイプが透水管、右写真が施工した状態)

次回へつづく

これから家を計画されている方で、間取りや使用材料で悩んでいる方。
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